漫画僕のヒーローアカデミアを無料で立読み!週刊少年ジャンプに連載され、最新コミックスは20巻目が発売されています。
ストーリーは、人類のほとんどがなんらかの特殊能力を持つようになった近未来、特殊能力を使って悪事を働く集団に対し、いわゆるヒーローという存在が職業として認知されるようになった世界のお話し。
舞台は職業的ヒーローをを育てることが専門の学校で、主人公はヒーローに強い憧れをもちながら、この時代かなり低い確率で「無個性」つまり先天的に特殊能力に恵まれなかった緑谷出久がトップヒーロー「オールマイト」の能力を継承したことから物語が始まります。
いわゆる超能力とか特殊能力といったジャンルは週刊ジャンプでも定番の主力作品が多く存在します。
ただ、舞台装置としては「ワンピース」や「ハンターハンター」あるいは「jojoの奇妙な冒険」に近いのに適度にスポーツ漫画のテイストがあります。なにせ、クラスメートと共に日々勉強し、経験し、成長していくというのがテーマになりますから。
雄英高校という一流のヒーローを育てるための日本トップクラスの学校で、日々鍛えられる生徒たち。主人公を囲む他のキャラクターたちも丁寧に個性豊かに描き、時に主人公以上の活躍を見せてくれます。
単行本で20巻というのは、数あるジャンプ作品の中ではまだ長寿作というのは早いでしょうが、内容的にはいくつも山場を越えた密度の濃い作品です。
個人的な欲目でいくつか、お気に入りをピックアップするなら、まず一つめは「雄英体育祭」
なんとか雄英高校に合格した出久が、それまでは周囲のクラスメートのレベルに圧倒されがちだったのですが、ここにきてようやく継承した力の片りんを見せます。
特に予選の障害物競走と騎馬戦は出久のかっこいいシーンがたっぷり。
本戦トーナメントでは、雄英推薦入学者、「轟焦凍」の葛藤や精神的な成長も丁寧に描かれます。コミックスの3~4巻です。
二つ目は、今のところ一番のお気に入りですが、この雄英体育祭後まもなくのお話し。
普段はお堅い、クラス委員長の「飯田天哉」がプロヒーローの兄を再起不能にしたヒーロー殺しステインを私怨に駆られて追い詰め逆にピンチに。危ういところで出久が駆けつけますがそれでも苦戦。そこに登場するのが轟。
プロヒーローも対処できなかった大物ステインと雄英生徒3人の共闘。
恨みに駆られる飯田と、体育祭でそれを克服した轟、それぞれに成長を見せつつ、3人が3人ともかっこいいんです。
もっともこの件はルール違反の暴走ということで3人ともお説教をくらうことに。なにせ「アカデミア」ですから。主人公が問答無用で暴れまわる従来の超能力漫画とちょっと違った魅力がこのあたりにあります。
三つ目はコミックス16巻
ヴィラン連合と繋がるやくざ組織に突入作戦を決行するプロヒーローチーム。
インターンとして出久、切島、麗日、蛙吹ら雄英生も参加しますが、ここで活躍してくれるのが体の硬化能力を持つ切島。といっても最初は敵の能力に歯が立たずボロボロ。
中学時代はけっこうヘタレな性格だったことも回想から明らかになりますが、この日まで地道に自分の能力に磨きをかけてきたことは決して無駄ではありませんでした。
これまでは、こういってしまうと失礼ながら引き立て役のキャラだった切島が折れそうになりながらも胸のすく活躍をします。
ヒロアカの魅力は、特殊能力漫画の派手なバトルとスポーツ漫画にある努力や成長の両面を持っているところだと思っています。
登場人物たちへ、そのときどきにスポットライトを当て丁寧に描いているのも、また魅力が増す理由でしょう。
最後に勝手な希望を言えば、透明人間の女の子、葉隠透はいずれその能力が成長し、自在に姿を見せることができるようになればいいいいと思うのですが。