漫画ヨコハマ買い出し紀行を無料で立読み!人類が地球温暖化や人口の減少などの問題に直面しているけれども、現実を受け入れながら生活している人たちと主人公である女性形ロボットの交流が描かれています。
主人公はアルファと呼ばれており、名付け親であるロボットのオーナーは一軒家を彼女に任せたまま帰ってくることはありません。オーナーから教わったコーヒーの淹れ方を活用して一軒家でカフェを営んでいるアルファは、帰ってくることのない名付け親を待ち続けています。
カフェには少ないながらも常連客がやってくるので、アルファは横浜市までコーヒー豆の買い出しに出かけることがあります。三浦半島から原付で移動するので買い出しには数日を要し、なおかつ海面が上昇している世界なので所々が冠水していて地図が役に立ちません。試行錯誤しながら横浜市にたどり着き、彼女は馴染みの豆屋でコーヒー豆を購入します。細かいことを気にしない彼女は所持金の全てを把握しないままショッピングを楽しみ、横浜市のホテルに泊まれなくなることもしばしばです。
漫画ヨコハマ買い出し紀行を無料で立読み!時間経過とともに考えが変わるアルファ
物語冒頭では一人の時間が最も好きだと公言していた彼女ですが、時間経過とともに考えが変わっていきます。カフェの近所で小規模なガソリンスタンドを経営している年代男性や彼の親戚の少年、オーナーからの小包を届けに来た女性形ロボット、それにアルファが落雷を受けて起動停止したときに彼女を修理してくれた年配女性など、多くの人と交流を重ねたからです。
勢力の強い台風によってカフェの建物が全壊した出来事を皮切りに、アルファは徒歩の旅に出る決意を固めます。道中では働きながらカフェの再興費用を稼ぐと豪語する彼女でしたが、結果として大赤字の状態で帰郷しました。
彼女が旅することによって、人口の減少や海面上昇などが人類に与える影響について考えさせられる描写を多く見かけられます。また、電話すら使えない不便な世界ですが、人びとが心に余裕を持ちながら生活している様子も確認できます。
適切なメンテナンスさえ行っていれば寿命が訪れることのないアルファには、交流を重ね続けた人との別れを痛感することになります。深い悲しみを感じていた彼女ですが、親しくなった女性型ロボットのココネと一緒に生きていく決意を固めました。彼女の心境の変化は、愛用しているカメラを空高く放り投げ、セルフタイマー機能で自分自身を撮影している14巻の描写から確認できます。何かが吹っ切れたような明るい表情をしています。