漫画めだかボックスを無料で立読み!めだかボックスは小説家西尾維新さんが原作の漫画で、元々小説のほうのファンだっただけに連載されると知ったときは喜んだものでした。
西尾維新さんの作品の特徴は言葉遊びと普通ではないイカれたキャラクターがたくさん登場することです。このめだかボックスも例に漏れず言葉遊びがふんだんに盛り込まれており、様々なおかしなキャラクターたちが出てきました。
キャラクターたちは普通(ノーマル)、異常者(アブノーマル)、過負荷(マイナス)、悪平等(ノットイコール)と分類されていたのですが、普通に属するキャラクターもやはりどこかおかしさがありました。中でも私は過負荷が大好きでした。
漫画めだかボックスを無料で立読み!作中屈指の人格破綻者、過負荷のリーダー球磨川禊
過負荷のリーダーである球磨川禊という男は作中屈指の人格破綻者であり、主人公黒神めだかの宿敵とも言えるキャラクターです。自らを生まれながらの敗北者と称し、作中でもほとんどの戦いで負けていました。しかしその実、勝てる戦いであっても『また、勝てなかった』 と言って、相手に勝ちを譲るなど、負けているとは思えないほどかっこいい敗北なのです。球磨川に勝った相手は皆、勝利の喜びよりも底知れない敗北感に誘われるのです。負けていることに変わりはないのですが、相手に精神的敗北を与えてしまうのが球磨川禊という男なのです。
球磨川みたいなタイプのキャラクターは見たことがなく、魅力的な人格破綻者を描かせたら、西尾維新さんの右に出る人はいないのではないかと個人的には思います。
球磨川は弱いと称されるキャラクターではありますが、実は誰よりも強い心を持っているのではないかと思います。
めだかボックスの主人公黒神めだかは相手のスキルを完成させるというある種反則的な技を持っています。自分以外の人間を幸せにするという目標を掲げていますが、他人の心を理解する力が欠けているという欠点があります。球磨川禊は逆に退廃的な思考で持ってあらゆる人間の心や人生を壊してきました。しかし球磨川は弱者であるがゆえに弱い者の心を誰よりも理解でき、そして誰よりも仲間のためを思っているキャラクターでもあるのです。
黒神めだかと球磨川禊は対極的なキャラクターです。球磨川よりも強い敵キャラは出てきましたが、やはり黒神めだかのライバルは球磨川禊を置いて他にはいないと思うのです。
私は実は最初球磨川禊というキャラクターは嫌いでした。しかし球磨川の心を知っていくに連れ、段々とその魅力にハマッていったのです。球磨川が本音を安心院なじみ相手に吐き出すシーンは圧巻でした。弱者であるからこそ、強者に勝ちたい、今までずっと本音を隠し続けてきた球磨川だからこそ、その本音には心打たれたものです。このとき私はめだかよりも球磨川に勝って欲しいと思ったほどです。正直な話主人公よりも感情移入できるキャラクターなんですよね球磨川禊って。