漫画夕焼けの詩を無料で立読み!映画が大ヒットした「三丁目の夕日」ですが、原作が漫画であることは有名ですよね。ただし原作は「三丁目の夕日」ではなく「夕焼けの詩」というタイトルなので注意です。まぁ映画が有名なので説明不要かもしれませんが、舞台は昭和30年代前半、架空の街である夕日町三丁目です。ここで住人たちが織り成す人間ドラマを、1話完結型で読んでいくことになります。
内容は笑いあり涙あり、中にはSFっぽいものもあったり、戦争に関するシリアスなものがあったりと本当に多岐に渡ります。一応主人公は鈴木一平という少年なのですが、登場頻度は多くないです。
実際に映画でもクローズアップされていたのは、脇役のはずの茶川さんでしたしね。このような感じなので、途中から読み始めても一切障壁なく読むことが出来ます。こういう点が1話完結型のありがたいところですよね。
ただ1話完結と云っても全ての話がブツ切りではありませんので、長く読んでいればそれだけ楽しめますし、作者も心得たもので作中に「○○巻第○○話参照」とコマの外に書いてくれているので、気になる方は簡単にチェックすることが出来ます。
漫画夕焼けの詩を無料で立読み!当時を知らなくても懐かしさを感じさせてくれる
私は昭和30年代生まれではありませんし、もっともっと後に産まれていますが、この作品を読むと何だか心の中から懐かしさがこみ上げてくるんですよね。
昔の日本は良かったと一方的に礼賛するつもりはありませんが、それでも貧しくても皆で助け合いながら必死になって生きてきた時代はきちんと見るべきです。現代では格差が叫ばれていますが、果たして全員が貧しかったあの頃と今では心の豊かさでどちらが勝っているんでしょうか。この作品を読むたびに、そんなことを考えてしまいます。
それを象徴するかのようなストーリーが一つありますので紹介します。脇役にタバコ屋のお婆さんがいるのですが、とある正月に未来から来たと思しき人間がタイムマシンに乗ってやって来ます。驚くお婆さんですが、詫びとして未来へ連れていけと未来人へ迫り、強引に未来へと連れて行ってもらうのです。まぁ未来と言っても連載時点の80年代初頭なのですが、ここへ連れてこられたお婆さんはあまりの日本の変わりように愕然とします。
そして電車のラッシュに巻き込まれて揉みくちゃにされたお婆さんは、「こんな時代は嫌だ!昔に帰りたい!」と叫ぶのです。まぁこの話は夢オチということにされているのですが、当時の人が現代に来たら大抵はそう言うのかもしれませんね。
現在も既刊でまだまだ増えていくとは思いますが、ちょっとした空き時間に漫画を読むのなら「夕焼けの詩」はお薦めですよ。